さみしい人ほど、より生きている。  中森明夫③

目が痒くて花粉症が辛い。鼻水でるしな~(;´д`)
お久しぶりです(_ _)
ぎーたです!

自分で始めといて言うのもなんなんですが、中森明夫さんの寂しさ論はまとめるのが非常に難しいです(*_*)

断片的には胸に刺さるフレーズが幾つもあるのに、三島賞の候補になった文学者でもある故なのか、『寂しさの力』では論理が飛躍したり主張が重層的に展開したりする文学的?叙述が散見されます。

また、常にCOOLな文体なので、中森さん自身の寂しさ・切実さがあまり僕に伝わってきません。
良く言えば村上春樹さんのdetachment(分離)的なスタイルです
だから「寂しいから大丈夫なんだ」いわれても説得力が今一つ…

さらには、著作を読み込むと、中森さんは言わば「コミュニケーション強者+能力強者」であって、「引きこもりやニートにはならないタイプだろうな」と感じさせるのも論じにくい理由です。
最終学歴が中退で企業の正社員になったことがないという中森さんの経歴は、普通の人生コースを歩めなかった僕に親近感を感じさせました。
が、それはどちらかというと「強さ」を反映しているのですね。
才能とコミュニケーション能力があるから学歴や正社員という地位に頼る必要はなかったんだと。
その点は秋元康さんの経歴と似てます

しかし、色々書きましたが、それでも僕やこのブログを読んで下さってる方が共感できるポイントがあるはずです。
直感的にそう思います
その共感ポイントを探していきます。


中森明夫さんが
「寂しさは人間が持つ最大の力」
「《寂しくても大丈夫》ではなく、《寂しいから大丈夫》なんだ」
と言う4つの理由

①数々の偉人やスターがが子供時代の寂しさを糧にして成功しているから
ディズニー、スティーブ・ジョブズ、(ダークサイドで)アドルフ・ヒトラー山口百恵etc.
これはいわゆる「生育過程での逆境をバネに」というサクセスストーリー。
中森さんは「成功はさみしさから生まれる」とも言い切っています。

ジョブズは実の両親の顔を知らずに育った、ディズニーは自分が体験できなかった幸福な子供時代をビジネスで現実化しようとした、などの話は興味深いです。
しかし、意地悪く言えば聞いたことがあるパターンとも言えます(*_*)
中森さんの孤独論の真骨頂は②③④にあるとおもいます

②さみしさで両親と繋がることができたから
 中森さんは二十歳の時にお父さんと死別されていますが、生前は折り合いが悪かったそうです。
しかし大分経ってからある時にふと父を思い出し、もう二度と会えないという現実に愕然としたといいます。
その時に「さみしさ」という複雑な感情がわかったそうです。
「息子である私に《死》の本当の意味を教えてくれた」
「亡き父と私は《さみしさ》によって永遠につながっているのだと思います」

80歳を越えて故郷の三重県で独り暮らしをしていた中森さんのお母さんは、時々電話してきて一方的におしゃべりしては、最後に「さみしい、さみしい」と言って泣きだしたものだといいます。
今まで取り上げてきた『寂しさの力』という本は、「母の《さみしさ》を肯定するために書くのだ」という「大きな動機」によって書かれたそうです。
やがてお母さんが病に倒れました。中森さんが東京から三重県の病院に駆けつけると、
」「これ母ちゃんのために書いたんや」
と言って書きかけの手書きの原稿を見せ
「母ちゃん、さみしいから、ええんよ。さみしいから会いに来たんやから。僕もさみしい。また会いに来るから。」「この本が完成するまで死んだらあかんで。母ちゃんのために書いてるんやから」
と励ましたそうです。

今まで僕は色んな親子の話を読んだり聞いたりしてきましたが、こんな切り口の家族論は初めてで新鮮でした。
必ずしも仲が良くなかった父親が唯一教えてくれたのが「さみしさ」という感情であり、母親のさみしさを肯定するために一冊の本を書く…

独特ですよね。
オリジナルだからこそ他にはない刺さるものがある!

to be continued
まとめきれませんでした(_ _)
でも完結編はASAPできるだけ早くで
Seeya! soon☺